声の敵4「咳」
こんにちは、ブレスアカデミーの福井です。
今回は「咳」のお話をさせて頂きます。
「空咳」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?
「痰の出ない咳や切れない咳」というものですが、癖になりやすく声帯にダメージを与える厄介なものです。
声帯の粘膜に微細な傷がつき、ポリープや結節の原因となる可能性もあります。
さらに続くと声帯だけでなく喉全体が炎症を起こしたり、声帯にさらなるダメージを与え声枯れや声が出しづらい状態を悪化させる可能性があります。
風邪をひいた時など咳が出ることが多いですが、風邪が治っても咳が続くといった経験のある方は少なくないと思います。
その場合は「アレルギー性喘息」や「アレルギー性気管支炎」あるいはストレスなどから発症する「心因性咳嗽」(しんいんせいがいそう)というものと関連している可能性があるらしいので、我慢せずに早急に病院に行って相談されることをお勧めします。
いずれも空咳が止まらないのが特徴ですが、放置すると長引く場合が多く、半年程咳が止まらないケースも知っています。
つい先日もガラガラ声を直したくて最近レッスンに通われている男性の受講生が、レッスン中に不自然な苦しそうな空咳をされているので、病院に行って調べてもらった所、正に「心因性咳嗽」でした。
その方の発症原因は、会社で部長の立場にあり、上司の取締役と部下の上下に挟まれて、仕事上のストレスを抱え、夜もろくに眠れない日々を送っているとのことです。
50分間のレッスン中に30回以上咳をされていたので、一日トータルだと何百回になるのかということですが、咳のたびに確実に声帯にダメージが蓄積して行きますので、長期間放置をすると、声が潰れてしまう可能性があります。
只、病院に行って原因が分かってもすぐには咳は止まらない場合が多いようです。
実は私自身、若かりし頃「心因性咳嗽」を発症してしまったことがあります。
そこで私のやった空咳を抑える対処法は、
咳がしたくなったら少し我慢して「少量の水を口に含み、ゆっくり飲み込む」水が無い場合は「ゆっくり唾を飲み込む」です。
咳をしたいのが少し治まったら、その後「ゆっくりとした鼻からの腹式呼吸」で呼吸を整えるですが、鼻から4、5秒掛けてゆっくり吸い込み、3秒程掛けて、やはり鼻から吐くですが、特に秒数は決まってませんので、適当で結構です。
注意点は口から吸うとは咳き込みやすいので、鼻から吸って吐くということと、吸う際に胸式呼吸になってしまうと又咳が出やすいので注意が必要です。
空咳でお悩みは是非されてみて下さいませ!
正しい呼吸法は色々と応用が効くので、是非マスターしたいですね。^-^
本日もご購読ありがとうございました。
又次回、よろしくお願いいたします。

